「現状の外」のゴール達成のためのコンフォートゾーン

2019年3月2日

こんにちは。岩堀(Kensu)です。

コーチングでは「現状の外のゴール」が基本になります。

コンフォートゾーンは自分にとって心地の良い空間のことですが、コンフォートゾーンを維持することは、もともと生体に備わっています。しかし、自分が本当に望む世界は、現状では達成できないもの。つまり、コンフォートゾーンではない空間のはずです。

これを、どのように克服すればいいのでしょうか。この記事では、現状の外に出るための「コンフォートゾーン」について考えていきます。

コンフォートゾーンが生産を上げたり、成功したりする壁にもなりうる

コンフォートゾーンを維持するには「慣れてしまえばいい」ことです。
(「コンフォートゾーン」を維持する方法は『コーチングの基本的コンセプト「コンフォートゾーン」を理解しよう』をご覧ください)

しかし、ここに落とし穴があります。

「慣れ」=「日々のできごと」だからです。つまり、コーチングで言えば「現状」です。

かなり重要なことですが、 「本当に何かやりたいこと」=「現状でないこと」のはずです

現状でないことをやろうとする
→やりたいことなのに現状である「何もしない状態」に引き戻そうとする

こういった、とてつもない力が働きます。これもホメオスタシス(恒常性維持機能)です。これをどのように克服していくかがゴール達成の鍵になります。

コンフォートゾーンを維持することがなにより重要

コンフォートゾーンという概念についておさらいしましょう。

コンフォートゾーンの説明にサーモスタッドの例がよく使われます。サーモスタットとは、適切な温度を維持するために、必要に応じて加熱あるいは冷却を行う働きのことです。

エアコンの設定温度を25℃と設定したとして、室内の温度が25.01℃になると冷房が入り、24.99℃になると、暖房になるわけではありません。冷房・暖房を繰り返すと機械が壊れてしまいます。おおよそ、室内温度が27℃くらいになると冷房が入り、23℃くらいになると暖房が入るようなイメージでしょう。

人間も同様です。 コンフォート「ゾーン」という言葉の意味は、バッファがあるということです。

そして、人間は、コンフォートゾーンの中でしか能力が発揮できないようになっています。
正確に言えば、別の能力の発揮のやり方をするようになります。

  • 頭を使わず、生得的に組み込まれた行動
  • 何度も訓練したとおりの行動(機械的な動き)

このように、クリエイティブにならず、予め決められた行動しか取れなくなるのです。このような機能は、「危機回避」という意味では重要です。人類はそうやって進化してきたからです。コンフォートゾーンがあることはいいことです。

コンフォートゾーンの中にいるときにIQが上がり、ビジネスでの生産性が上がります。コンフォートゾーンではないときに、生産性が下がります。やはり、 コンフォートゾーンを維持することが重要なのです。

コンフォートゾーンを維持しようとする働きは環境までも変えようとする

自分のコンフォートゾーンというのは、「他人に乱される」可能性もあります。
コンフォートゾーンは「情報的な空間」であり、「縄張り的な空間」でもあるからです。

あなたの部屋が突然、他人によって自分の望まないような模様替えされたとします。そうすると、その部屋はあなたにとって居心地が悪くなるでしょう。日頃から自分の部屋は自分好み(無意識に居心地のいい空間)に仕上げているからです。コンフォートゾーンは人間が生得的に備わっている機能なのです。

out of place(場違い)な空間で能力を発揮できるわけがないのです。

そして、コンフォートゾーンは乱されると、乱すものを排斥しようとします。コンフォートゾーンは自分の中だけでなく、外の環境まで維持していこうという働きです。

コンフォートゾーンを維持しようとすれば現状に縛られてしまう

コンフォートゾーンを維持しようとする働きは強力で良いことではありますが、その一方で壁になってしまうことがあります。
コンフォートであるということは、今この瞬間まで(過去)の自分がコンフォートであった世界なわけです。

しかし、どうでしょう。「こうなりたい」というのは、未来の話のはずです。

ゴールは必ず、未来にあります。未来のゴールの世界は今と違っているはずです。

仮に、未来のゴールの世界がコンフォートゾーンの中であれば、「ゴール」と呼べるものではありません。これは、「現状の延長線」だからです。

会社員の社員が「自分の会社の社長になる」というのは、ゴールのように聞こえますが、コーチング的には「現状の内側」だと考えます。無意識が「現状」と認識するからです。「理想的な現状」が「会社の社長になること」であり、脳はどんなに確率が低くても、「理想的な現状」は、「現状の中」と判断してしまうのです。

「社長になりたい」というのは、ゴールとは言わないのです。

ゴールは現状の外にあり、初めて「ゴール」と呼ばれます。

現状とは、何もしなければ起こりうる将来の可能性をすべて現状と言います。未来のことは分かりませんが、起きそうなことはすべて「現状」なのです。

現状の中のゴールを設定するとどうなるでしょう。先ほどの例で言えば、「社長になる」という現状に縛られることになります。 無意識がコンフォートでないものを排斥し、現状の中のゴールしか達成できなくなり、現状に自分が縛られていきます。つまり、ゴールが達成されることはなくなります。

どのように現状の外のゴールを達成するのか

僕たちが一番興味があり、非常に重要なことは、「どうやって現状の外のゴールを達成するか」です。

あなたが心からやりたいことがあるとしましょう。

『自分が設定した心から望む現状の外の本物のゴール』は、自分が大きく変わらなければ達成できないゴールです。このゴールの世界は、コンフォートゾーンの外にあります。なので、無意識はゴールを達成させないように働きます。

これは、怖いと感じるかもしれません。

  • 生産性が上がる
  • IQが上がる
  • 体が自由自在に動く

これらは、コンフォートゾーンを維持することのいいところです。

しかし、やり方も思いつかないようなゴールを設定した人は、ゴールを設定したにもかかわらず、日々の行動は、コンフォートゾーンを維持しようとし、達成できないように働いてしまうのです。

他人から自分のコンフォートゾーンを乱されるとどうなるか

会社であるプロジェクトを推進しようとしたとき、ある社員が自分の現状のコンフォートゾーンが崩されると判断することがあります。つまり、「もっと生産性を上げる必要がある」「転勤する必要がある」「朝早く起きる必要性が出てくる」などの理由で、現状のコンフォートゾーンが崩されると感じるときです。

こういったとき、その社員はどういう言動や行動に出るでしょう。

  • やらないほうがいい理由
  • やっても失敗する理由

これらをクリエイティブに言われることになります。コンフォートゾーンを維持するためには、IQが発揮され、クリエイティブに動くからです。仕事をクリエイティブにやらない理由を考えつくのです。

これを、コーチング用語で「クリエイティブアボイダンス」(創造的回避)といいます。コンフォートゾーンを乱す行為については、脳はクリエイティブに回避するのです。

本当にそのゴールが欲しいかを考える

他人からコンフォートゾーンを乱された場合を書きましたが、自分自身で現状の外のゴールを設定しても同じことが起きることが分かるはずです。

自分で現状の外のゴールを設定したにもかかわらず、クリエイティブアボイダンスが生まれてしまうのです。いかに達成しないかを無意識が動き出すのです。

問題は、「どうやって解決すればいいのか」です。

解決法は単純です。「『本当にほしいゴール』であるかを吟味する」ことです。

  • 止められようが、誰が反対したとしても欲しいゴールか
  • ゴールが達成するのに迷いがないか

といったことです。これは、ゴールの前提の話でもあります。
心から望む本当に欲しいゴールがあったとすれば、ゴールを達成するために今自分の現状であるべき姿があるはずです。

ゴールの世界は現状の外なので、漠然としていてよく分からないでしょうが、将来のゴールがあるのであれば、「今どういう日々を過ごしているか」ということは想像がつくはずです。

「今どういう日々を過ごしているか」という「ゴールからみたあるべき姿」を「本物の現状よりも、リアルな世界に変えていく」作業です。

そのための方法論はアファメーションという技術など、たくさんありますが、基本は簡単です。 ゴールを現状の外に設定し、将来達成している現状の外のゴールを今、本来やっているべき姿の自分をイメージして臨場感を上げることです。

  

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