コミュニケーションは「フィードバック」から「フィードフォワード」へ

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こんにちは。岩堀(Kensu)です。

ビジネスは他者とコミュニケーションをとりながらプロジェクトを進めていきます。ビジネスシーンでは、「フィードバック」という言葉をよく使います。会社でマネージャー職になると「部下にフィードバックすることが大切」と言われることがあるかもしれません。

フィードバックがビジネスで成果を出すためにとても影響力が大きいと言われています。しかし、全ての種類のフィードバックには根本的な問題があります。それはフィードバックが過去の起こったことに焦点があたっており、未来の無限の可能性には焦点が当たらないことです。そのためフィードバックは限定的で静的 (static)になってしまうのです。

この記事では、フィードバックとフィードフォワードの意味を整理した上で、フィードバックの問題点、フィードフォワードの有効性、そしてフィードフォワードの使い方をみていきたいと思います。

フィードバックとフィードフォワード

フィードバック、フィードフォワードという言葉はもともと「制御工学」と呼ばれる分野で使われている言葉です。

ビジネスを含むコミュニケーションシーンでは

  • フィードバックは「過去(の問題点)」がテーマ
  • フィードフォワードは「未来」がテーマ

フィードバックは、過去の出来事に対するコメントで、未来に向けてコミュニケーションを行うフィードフォワードとは逆向きのものになります。当然フィードバックは、未来の改善のために行うものです。しかし、目線が後ろ向きなのです。

フィードバック(feedback)とは

「フィードバック」という言葉は、普段の生活や仕事の中でも実際に使うことがあると思います。

ビジネスで使うフィードバックは「業務内での行動など結果・途中経過の評価内容を、改善のために行動者や会社へ伝えること」す。

フィードバックする内容は、どんなものであっても返される側にとって活かせるもの、糧になるべきものという意識が大切です。フィードバックは行う側が、受ける側のモチベーションを上げ、能力を向上させるために行われるものなのです。

例えば、上司が部下の評価をし、それが昇給や昇進に反映されるだけでなく、具体的な称賛や指摘を与えることにおいても使われます。また、消費者が商品やサービス、応対の感想をメーカーや企業側に伝えたり、メディア上で公表したりするのもフィードバックです。それを活かしてどんどんいい方向に改善、向上していくためにあるものです。

生じた結果に対して、過去を振り返って修正点や目的とのズレなどを細かく指摘することです。

フィードフォワード(Feed-forward)とは

フィードフォワードは、 「未来に意識を向けて行動できるように促すコミュニケーション」です。

欠点や改善点の指摘に終始することを避け、未来に目を向けてより具体的な変化を起こしていくことに重点を置くコミュニケーションになります。

「未来に目を向け、その未来に働きかけることで、より多くの価値を生み出すことができる」という考え方です。

未来に目を向けるプロセスで自然と自分の課題を発見し、改善していくことができるため、自発的な成長を促すことができます。ゴール設定のもとで行動を取り始めると、脳は無意識に行動の改善点に気がつかせてくれ、行動しながら軌道修正をしてくれます。 未来に目を向けてやりたいことを決め、実行する。必要に応じて、適宜行動を修正するのです。

フィードフォワードしかいらない理由

誤りや欠点を含めた過去のできごとを中心に話し合うフィードバックに対し、フィードフォワードは未来に何ができるかという解決策を話し合います。過去ではなく肯定的な将来に意識を向けて、どうやったら成功するかというアイデアを与えるのです。

フィードバックの問題点

フィードバックの説明をみると悪いものではないと思われるかもしれません。

今はフィードバックが流行っています。特に、職場におけるフィードバックの重要性が語られ、リーダーたちは、「部下にしっかりフィードバックをするように」と上から指示を受けることがあるかもしれません。

しかし、多くの場合はうまくいきません。フィードバックのトレーニングを受けたことがないからです。「パワハラにならないように」「追い詰めてしまわないように」など、気をつける事柄も多く、フィードバックは訓練を受けていないと難しいのです。

フィードバックは、部下の現在の立ち位置と目標地点のズレを指摘し、「なぜズレが生じたのか」「何をすべきだったのか」という点に着目します。過去を振り返るため、必然的に問題・欠点・失敗といったネガティブ要素を掘り下げることになります。上から目線の批判になってしまいがちになってしまいます。
さらに、フィードバックは相手の至らない点を指摘・批判することから抜け出せず、相手の間違いを証明する作業を繰り返すという悪循環にもなりかねません。これは、スコトーマ(思い込み)によって公平な評価が受けられないことにもつながります。

なにより、フィードバックの最大の問題は、反省・改善が何度も繰り返される点です。直近の失敗だけでなく、過去の失敗まで関連付けて自分のダメさを強化してしまうのです。

過去を振り返る必要はありません。 報告に時間を費やし、過去を振り返ってばかりの会議も不要です。

一方、効果的なフィードバックもあります。良いフィードバックは相手に進歩具合について教えることです。過去の不備についてではなく、相手が正しく行っているものについて教えるのです。また、数字で表さられるような「客観的な事実」を教えてくれるもので、失敗についての情報を与え、相手を落ち込ませるものではありません。

しかし、効果が限定的で、相当な技術がいるフィードバックのリスクは高すぎるでしょう。

フィードフォワードは脳の働きに合致した方法

コミュニケーションにおいて必要なのは未来に向けた提案や議論なのは明らかです。

フィードフォワードでは、否定的な評価をするのではなく、目標の達成につながるアイデアを話し合います。未来に関する話なので、ネガティブな批判が含まれることがなく、客観的なアドバイスとして相手に受け入れられやすいのです。自ら進んで目標に向かう意欲が湧きやすくなります。

クリエイティビティを発揮したり、イノベーションを起こしたりする。何か新しいことをするのであれば、ゴール設定が必要になります。フィードフォワードは、「現状を超えた未来の創造」に寄与します。

人は「現状の外のゴール」を設定することで脳が活性化され、そこに向かう強いエネルギーを生み出します。フィードバックは、現状の外のゴール設定を前提とすることにより、個人でも組織でも高いクリエイティビティを発揮していきます。

このように、フィードフォワードは自然であり、脳の働きに合致したやり方なのです。

フィードフォワードの方法

フィードフォワードはとても簡単な方法です。「これからどうするの?」と聞くだけです。

「これからどうします?」
「どうすればさらによくなるだろう?」
「次にどうしたらいいと思いますか?」

シンプルな言葉ですが、質問されると、言葉を掛けられた人の脳がその答えを探し始めます。人間の脳は、質問されると答えを求めるようにできているからです。素直に「どうしようかな?」と考え始めるのです。
フィードフォワードによって、受け手は未来に目を向け、考えて行動することができるようになります。未来に生きることで、受け手はどんどん成果を上げるでしょう。

未来に目を向けることができれば、ポジティブになり、具体的な対策が見えてきます。未来に目を向けていれば脳の創造的になり、新しいアイディアをどんどん思いつくようになります。そして、誰に対してでも行なうことができます。

フィードフォワードは、ごく簡単な技術です。周りの人に「次はどうしますか?」というような質問を投げかけてみてください。 ヒトは全員天才なので、未来の可能性を切り開いていけます。

まとめ

失敗をしても前向きに未来を変えていこうという意欲を育てるのが、フィードフォワードの考え方です。

はじめは慣れないかもしれませんが、フィードフォワードコミュニケーションを実行し続けていけば、会話全体がフィードフォワードとなり、前向きで生産的な思考になっていきます。

社会人になると、目の前の現実をこなしていくことに日々気持ちを支配されている人が多くなってしまいます。

「自分の過去を振り返り、見直し、反省しなさい」

そういった教育を受けてきた人も多いと思います。しかし反省に意味はありません。ネガティブになるだけです。当然、過去の延長線上に未来があるわけではありません。

フィードフォワードは、ムダな時間がなく 「効率的」であり、パフォーマンスが向上するので 「生産的」であり、未来にフォーカスし 「ポジティブ」であり、誰でも使え 「簡単」であり、いいことだけの 「リスクのない」方法です。

常識とされたフィードバックは未来を創る僕たちには必要ありません。フィードフォワードは、⼈々に失敗した過去ではなく肯定的な未来に意識を向けます。レーシングカーのドライバーは、「壁ではなく、先の道路を⾒ろ」と教えられます。どうすればさらに成功するかというアイデアを与えることで、未来の可能性を広げています。

フィードフォワードは、創造的でダイナミックなコミュニケーションなのです。未来のリアリティを高め、望む未来を手に入れましょう。

 

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