セルフコーチングによりエフィカシーを上げる方法

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コーチングの作業は、エフィカシーを上げることが全てです。今回はコーチをつけず、セルフコーチングという自分に対するコーチングによって、エフィカシーをどのように上げていくかについて書いていきます。

・「エフィカシーとはなにか」については、こちらの記事をご覧ください

 

・「エフィカシーの下げない方法」については、こちらの記事をご覧ください

どのようにエフィカシーを上げるお手伝いができるか

「エフィカシーを上げること」について、本来はプロのコーチがクライアントの横についてエフィカシーを上げるという作業をやっていくので、コーチングのクライアントになれば、考えなくていい話ではあります。

しかし、 自分でエフィカシーを上げることができれば、それに越したことはありません

ただし、自分でやるといっても、プロのコーチのほうが腕がいいので、コーチをつけることが望ましいでしょう。コーチをつけるにしても、知識として、「コーチを名乗る人」を見極める必要があります。それは、コーチは「自称」でなることができるからです。

今回は、「プロのコーチがどうやってゴール達成のお手伝いをしていくか」すなわち、「エフィカシーをどのように上げていくか」というコンセプトの中で、セルフコーチングとして使えるものを紹介しましょう。

「エフィカシーとは何か」と考えるだけで理解できること

まず、コンフォートゾーンとコンフォートゾーンの戦いから始まります。

それは、「高いエフィカシーのコンフォートゾーン」と「低いエフィカシーのコンフォートゾーン」です。そして、人はコンフォートゾーンを乱すものを排除しようとします。

自分のコンフォートゾーンを維持するためには、人は無意識にクリエイティブな排斥行動をします。

エフィカシーの低いコンフォートゾーンは、生産性の低い会社のようなものです。社員同士がダメにし合う文化を作り上げる、コンフォートゾーンを下げ合うカルチャー。会社全体で生産性を下げ、引きずり落とそうとするカルチャーみたいなものです。

ドリームキラーの声を聞かないことは、エフィカシーを下げられないために必要ですが、これは、 自分自身がエフィカシーを下げるような文化を変えるということです。

こういったことは、「エフィカシーとは何か」と考えるだけで自ずと理解できることでしょう。

コレクティブエフィカシーの本質を理解する

生産性の高い会社は、会社のゴールにふさわしい共有した世界があり、高いエフィカシーのコンフォートゾーンがあります。これをコレクティブエフィカシーといいます。

自分のエフィカシーだけではなく、周囲のエフィカシーまで上げてしまう集合的エフィカシーを上げるのです。

コーチングは、本来コーチがクライアントに働きかけます。その クライアント本人を通して、「周囲の人間のエフィカシーまで上げていく」というコレクティブエフィカシーまで仕込んでやっていくのがコーチングの姿です。

「自分自身だけでできるんですか」という質問の答えがこれです。

「できるのです」

これが、コーチングを学ぶということであり、コーチングを学んだ方がコーチになってしまうということです。そうすれば、周囲の人のエフィカシーも上げられるのです。

「セルフコーチングの一番コアは、自分以外のコーチになれること」が重要なのです。

自分以外の周りの人のエフィカシーを上げることができれば、自分のエフィカシーも上げることができます。

「世界中の人が全員コーチに」がコーチングの真髄

周りにいる人のエフィカシーを上げることは、言い換えると、 周りをドリームキラーではなく、ドリームサポーターにしてしまうということです。

自分がコーチになり、周囲のエフィカシーを上げてしまうことが、コーチングの真髄です。

コーチングは高い技術が求められるため、技術的には簡単ではありませんが、一番単純であり重要な本質的な作業です。

「自分が優秀なコーチになることによって自分の周囲のエフィカシーを上げていく」ことは、結果として自分のエフィカシーも一緒に上がります。当然ですが、自分のエフィカシーの低い人が他人のエフィカシーを上げられるはずがありません。自分のエフィカシーを上げておく必要があります。

世界中の全員がコーチになってほしいという意味でもあります。

自分自身がどうやってエフィカシーを上げるか

次に、単純に自分自身が自分のエフィカシーをどのように上げていくかを見ていきましょう。

これは、「臨場感の問題」になります。

臨場感とは、「その世界がどれだけリアルであるか」ということです。

外の世界を感じているのは、ほんの一部

僕たちは現実世界にいます。現実世界とは「五感で感じる世界」のことです。五感とは、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚のことです。「五感で認識する」と言っても人は情報を選択しています。僕たちはふだん生活をしていて、自分の感覚システムの多様な要素の関わりを意識することはありません。

外の世界で起きていることを直接、「経験」していると感じているし、感じたことは「真実」だと思っています。しかし、僕たちが、いつ、何をどのように感じるかは、常にあらゆる感覚どうしが互いに影響を与えあった結果、決まります。人類の進化の結果、「偏向」していると言ってもいいでしょう。

物理世界には多種多様な「刺激」が存在しますが、感覚器が探知できるのは、そのほんの一部に過ぎません。

例えば視覚。人間の目に見える光の波長は、濃い赤から濃い紫までの範囲だけです(可視光線)。鳥の目には、紫より外の「紫外線」も見えます。

聴覚も同様です。人間の耳には一定の範囲内(20~2万ヘルツ)の周波数でないと聞くことはできません。コウモリなどは、人間よりはるかに高い音(最高で10万ヘルツ程度)も聞くことができます。

臭覚もそうです。人間が嗅ぎ分けられるにおいは、1万種類ほどと言われています。イヌは25万種類ものにおいが嗅ぎ分けられると言われています。

すべての感覚に同じことが言えます。これは、感覚が外界をを鍵穴から覗き見ることしかしていないということです。 はじめから限られた物理空間しか見ていないということです。

そもそも、人は興味のあるものしか見ていない

「人間が限られた物理空間しか見ていない」という話をしましたが、その前に人は、そもそも興味あるものしか見ていません

スコトーマの原理上、人は重要な世界しか見ていないのです。

人は、今重要だと思っていているものしか見ていないということは、「僕たちが見ている世界は、もともと限られた世界で成り立っていること」が前提になります。

臨場感のある世界は、本人がそのとき重要だと思っていて意識がある空間は、情報量としてはものすごく少ないのです。隣の人との世界は違うということです。

「本人が臨場感を持っている世界」 これを内部表現といいます。これは、心を含めた身体がホメオスタシスを築いている空間です。ホメオスタシスとは生理的現象で環境と自分がフィードバックしあって暑ければ汗をかくという世界です。(情報空間まで広がっているというホメオスタシス仮説を信じるため、心まで含めた空間になります)

心の中の自分が重要だと思っていることで成り立っているホメオスタシスを築いている空間。つまり、 「ホメオスタシスの強度」を臨場感といいます。

どういった空間が臨場感が高いのか

ではどういった空間が臨場感が高いのでしょう。ホメオスタシス上、「命に別状があれば臨場感が高い」ということは分かると思います。

人工知能の父の1人である認知科学者、ロジャー・シャンクは、1.セックス 2.デス(死) 3.ラウトノイズ(大きな音)の3つのケースでは、人間のアテンション(注意喚起)は、割り込み処理が行われると述べていたようです。この3つは、臨場感を上げる代表例でしょう。

「自分が幸せに生きていく空間として重要だと思っている情報で成り立っている物理空間」これは、今のコンフォートゾーンであり、現状のコンフォートゾーンです。

そして、僕たちの無意識は「臨場感の高い空間」を選びます。これは、臨場感の高い空間を維持しようとするホメオスタシスが働くため、勝手にその世界にいこうとしてくれます。

つまり、エフィカシーの高い空間の臨場感をあげればいいという話になります。

目の前の世界は記憶で成り立っている

現状の世界は物理的に目で見て、肌で感じる世界なので臨場感が高いのは、当然です。しかし、物理的世界であっても、自分の心が生み出した世界だと思えば、その差はありません。

「目の前の世界は記憶で成り立っている」この前提があります。脳は手抜きが上手く、記憶の合成により物事を認識しています。例えば、人は、一度見たものは見た気になっているだけで実際は見ていません。

リアルの世界ですら、見ていると思っているだけなのです。

これが人間の脳の手抜きなのです。実際、リアルにモノを見ていたらものすごくエネルギーを消費して餓死してしまうと言われています。これが、物理的世界以前に目の前の世界は「そのとき(今)」重要だと思うことでしか成り立っていないという意味になります。

この事実が与えるインパクトは、エフィカシーの高いコンフォートゾーンが勝てるということです。 心の世界で目の前の世界と同じくらい臨場感のある世界を作ることは、「可能」ということです。

自分の達成したいことは、本当になりたいことです。ゴールの世界にあるものは、今たまたま存在するものよりも重要のはずです。ということは、実際にすごく重要なものを増やせばいいのです。

まとめ:エフィカシーの高い空間の臨場感を上げる方法

重要なものをどうやって増やすか。その技術の1つがアファメーションです。

アファメーションは、エフィカシーの高い空間の臨場感を上げる方法であり、言葉で臨場感を上げていく作業だからです。

  • 第一人称で
  • 現在進行系で
  • 情動を表す言葉を入れて
  • 肯定形で

などのルールをもとに、「自分が今、こういう人間である」という今の状況を語っていくという技術です。

ゴールを達成しているのであれば今自分の目の前に繰り広げられているに違いない世界についての記述です。アファメーションにより、 物理的な現実よりもエフィカシーが高い空間の臨場感が上がっていきます。

日々のアファメーションは、実際に僕たちに無意識の力を見せてくれます。エフィカシーの高い空間が当たり前のようになり、現状に不満が生まれてくるのです。無意識がクリエイティブに動き始めるからです。

これが、「エフィカシーを上げる」ということです。エフィカシーを上げるということは、ポジティブ思考(カラ元気)ではなく、

  • 本当に自分の目の前にゴールを達成したときの自分が見るべき世界
  • 現在の自分が将来ゴールを達成するのであれば今やっているに違いない日々の生活

これを自分について言葉で唱えることで、本当に目の前の見えている世界があるべき姿に変わってきます。そして、現状とは違うため、無意識は「なにか違う」と思ってくれます。

『自分が見えている世界が臨場感を持っているので、現状に不満が生まれる→無意識が本当にそれを解決するようにクリエイティブに働く』
これが、セルフコーチングにより、エフィカシーを上げる1つの方法になります。

地球をいいところにしましょう。


  

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