コーチング関連用語辞典60選ー概念は言葉の定義でできている

2019年5月25日

太初(はじめ)に言(ことば)あり。言は神と偕(とも)にあり、言は神なりき。この言は太初に神とともに在り、萬(よろづ)の物これに由(よ)りて成り、成りたる物に一つとして之(これ)によらで成りたるはなし。

「ヨハネ傳福音書」第一章1-3節

物事の認識の間違いは、言葉の定義が違っているために起こります。そのため、正しい言葉の理解が必要です。

概念や言葉の無意味な定義や曖昧な定義をすると、問題があやふやになります。定義が曖昧なものをいくら議論しても問題解決にはなりません。逆に定義をしっかりすれば、あっさり解決することが多くあります。「マネーサプライとは?」といったときは、「マネーサプライ」という正確で共通の言葉の定義があるわけです。

また、定義は役割でもあります。机であれば、「ノートを置く台」「食器を置く台」という役割があります。そこで、「机」という情報を持った言葉が誕生します。

現実世界は全ては言葉の定義でできているのです。辞書に書いてある定義ではなく、ゴールに有効な定義で言葉を理解しているかが大切です。

このページでは、SENKUコーチングで重要な用語の「定義」をしていきます。

■用語はなぜ大切なのか?

コーチングに限らず、言葉の定義があいまいなまま、物事を学ぼうとする人がいます。これは、確実に失敗します。

あなたが思っている言葉の定義とSENKUが使っている言葉の定義が違っていては、混乱するだけです。同じ言葉を違う意味で捉えてしまうからです。まったく学べないということです。

たしかに、「慈悲」といった概念のように、正確に言葉で定義ができない概念も存在します。が、「言語の統一」が学ぶための重要な意味を持つため、「共通言語」を使うわけです。

■コーチング関連用語辞典

■「科学(Science)」とは?

科学(Science)とは、宇宙を形式的に分析、記述し、確からしさを求め続ける態度のこと。誰にでも検証可能なエビデンス(証拠)に基づいた学問。

■「抽象度(Levels of Abstraction)」とは?

抽象度(Levels of Abstraction)とは、分析哲学の存在論(ontology)の概念。情報量が少ない状態が抽象度が高い。情報量が多い状態を抽象度が低い。抽象度が上がると、情報量は減る一方で、潜在的な情報は増えるという構造。
花子<日本人<人間<動物<生物という順序で抽象度が上がっていく。

参考:http://www.tomabechi.jp/EmptinessJapanese.pdf

■「内部表現(Internal Representation)」とは?

内部表現(Internal Representation)とは、脳内における世界と自我を現すもの。世界そのもの。脳内でのすべての情報状態。神経の物理レベルから思考や感情など心理レベルまで含めたすべての抽象度における状態。自分の表現や記憶言語の認識状態も入る。動きはリアルタイムに更新されるため、ダイナミック。

■「ホメオスタシス(homeostasis)」とは?

ホメオスタシス(homeostasis)とは、恒常性維持機能。生体をより長く生き長らえさせるために、安定的な状態を調整していこうとする作用。人間は、内部表現全体にまでホメオスタシスのフィードバック関係を広げている。

■「可能世界(Possible World)」とは?

可能世界(Possible World)とは、人間の脳が想定することができる潜在的な存在としての仮想世界。

■「現実(Real)」とは?

現実(Real)とは、可能性世界の臨場感が強いもの。

■「変性意識(Altered State of Consciousness)」とは?

変性意識(Altered State of Consciousness)とは、臨場感を感じている世界が物理的な世界ではなく、仮想世界にある状態。

■「ゲシュタルト(Gestalt)」とは?

ゲシュタルト(Gestalt)とは、全体の意味は、個々の構造的な一方向の組みあげではなく、意味のある全体として存在しているもの。部分と全体が双方向性にひとつのまとまりとして認識されるもの。

■「ステータスクオ〈現状〉(Status Quo)」とは?

ステータスクオ〈現状〉(Status Quo)とは、現在ある状態だけではなく、現在ある状態を続けていれば、当然、訪れるであろう未来も含んだ概念。

■「コンフォートゾーン(Comfort Zone)」とは?

コンフォートゾーン(Comfort Zone)とは、心地よい、慣れ親しんだ空間。ゴールに合致する状態を維持していく上でもっとも望ましいと感じている空間。

■「ゴール(Goal)」とは?

ゴール(Goal)とは、自分が心からなりたい・望む状態で、現状では達成しえない状態。アップデイトが必要。無意識・意識問わず人間の行動性向・思考はすべてはゴールドリブン。

■「エフィカシー(Efficacy)」とは?

エフィカシー(Efficacy)とは、自分のゴールを達成する能力に対する自己評価。

■「ブリーフシステム(Belief System)」とは?

ブリーフシステム(Belief System)とは、人間が無意識にとっている行動(Habit)と判断(Attitude)を決定するシステム。その人が身につけている認識パターン。無意識の活動のほうが重要。Word(言葉)、Picture(イメージ)、Emotion(情動)で構成されている。

■「RAS〈脳幹網様体賦活系〉(Reticular Activating System)」とは?

RAS(脳幹網様体賦活系)[Reticular Activating System]とは、人間の脳の活性化ネットワーク。ダイナミックに互換に入ってくる大量の情報の中のどれを意識するかを決定する役割を果たすもの。受け取る情報のフィルターとして情報を取捨選択を行う。
e.g.カクテルパーティー効果

■「スコトーマ(Scotoma)」とは?

スコトーマ(Scotoma)とは、心理的盲点のこと。RASによるフィルターを通して現実世界を認識しているので、その認識にスコトーマがあり、あるがままに現実世界を認識している人はいない。

■「アファメーション(Affirmation)」とは?

アファメーション(Affirmation)とは、あるルールに基づいて作った言葉を自らに語りかけること。
Word(言葉)、Picture(イメージ)、Emotion(情動)を使い、エフィカシーを高め、臨場感を高める技術。

■「ヴィジョン(Vision) 」とは?

ヴィジョン(Vision) とは、現状の外側にあるゴールを達成した未来に、その人が見ている自分と世界の姿のこと。

■「認知的不協和(Cognitive Dissonance) 」とは?

認知的不協和(Cognitive Dissonance)とは、人が認知している自分の内側の現実と外側の現実に矛盾が生じたときに、その不協和を解決しようとする心の作用。

■「バランスホイール 」とは?

バランスホイールとは、複数のゴールを設定し、バランスのとれたものにすること。人生のさまざまな方向性に対して、まんべんなくゴールを設定すること。

■「ドリームキラー」とは?

ドリームキラーとは、好意・悪意、意識・無意識をを問わず、ゴールを設定した人に対して、邪魔をする人。未来が見えていない人。

■「自己充足的予言(Self-contained Prophecy)」とは?

自己充足的予言(Self-contained Prophecy)とは、無意識の行動がブリーフに合致するように現実を導くもの。
「今日はいい日になる」と思えば、いい日になるということ。悪いことに対するスコトーマが生まれ、悪いことに対するスコトーマが生まれ、悪いことが見えなくなるため。

■「クリエイティブアヴォイダンス〈創造的回避〉(Creative Avoidance)」とは?

クリエイティブアヴォイダンス【創造的回避】(Creative Avoidance)とは、やらなくてもよい理由を創造的に探すこと。自己責任を欠いている状態。

■「コーチ(Coach)」とは?

コーチ(Coach)とは、人を目的地まで連れて行ってくれる人。ゴール達成の技術=マインドの技術を教える人。コーチの役割はエフィカシーをあげること。そこには、細かい技術や方法論が存在する。
※もともと「馬車」のことで、人や荷物を乗せて、目的地まで連れていってくれる乗り物。

■「セルフ・エスティーム(Self-Esteem)」とは?

セルフ・エスティーム(Self-Esteem)とは、自分のポジションに対する自己評価のこと。

■「モーダルチャンネル」とは?

モーダルチャンネルとは、人が認識をするための情報の入り口。通常は五感プラス言語。

■「プッシュ・プッシュバック(Push-push Back)」とは?

プッシュ・プッシュバック(Push-push Back)とは、他人から強制されたものに対して無意識に反発すること。

■「ラポール(Rapport)」とは?

ラポール(Rapport)とは、臨場感空間の共有。深い信頼関係を介した無意識の共有。すごく仲の良い状態やその状態を築く心の働きのこと。

■「ファンクショナリズム(Functionalism)」とは?

ファンクショナリズム(Functionalism)とは、人の心を関数の集合体で表されるという考え方。

■「認知科学(Cognitive Science)」とは?

認知科学(Cognitive Science)とは、人間の心は抽象的な記述に置換することが可能であるというパラダイム。心や脳がどのように働くかを中心に考える学問。

■「LUB(Least Upper Bound)」とは?

LUB(Least Upper Bound)とは、包摂半順序のグラフ(graph)の結び目の一番下。情報量の大小の演算の中の結び目。(与えられた集合の上界の集合に存在する最小の元。)最小上界。

■「GLB(Greatest Lower Bound)」とは?

GLB(Greatest Lower Bound)とは、任意の二つの概念(存在)の共通の下位にあるもの(下界)のうち、もっとも上位にあるもの。最大下界。

■「自我」とは?

自我とは、宇宙のその他の概念(存在)すべてを自分にとって重要なもので並び替える評価関数。(ダイナミックに変わり続ける任意の概念(存在)を選び出す部分関数。)

■「空」とは?

空とは、任意の二つの概念(存在)のLUB。包摂半順序束の宇宙のtop。

■「コレクティブエフィカシー(Collective Efficacy)」とは?

コレクティブエフィカシー(Collective Efficacy)とは、構成員・組織全体としてのエフィカシーのこと。集合的ゴールを達成する能力の自己評価。

■「ビジュアライゼーション」とは?

ビジュアライゼーションとは、視覚情報だけでなく、五感すべてを含んだもの。人間の無意識は、鮮明に想像していることと実物の違いを見分けることができないことから、その望むものを心の中で映像化する時はいつでも、ビジュアライゼーションを使っている。

■「invent on the way」とは?

invent on the wayとは、ゴールに向かう過程で達成するための手段や方法を無意識に開発していくこと。

■「プライミング(Priming)」とは?

プライミング(Priming)とは、脳が何らかの報酬(リワード)回路が働くとき、先にドーパミンが流れる現象。
人類が時間の概念を手に入れたときに発生したとされる。
まだ起きていない出来事に対して、今エネルギーを使うことを無理やりやらせるための回路。

■「不完全性定理」とは?

不完全性定理とは、どんな理論体系(システム)にも、証明不可能な命題(パラドックス)が必ず存在する。その理論体系に矛盾がないことをその理論体系の中で決して証明できない。システム内部の論理だけで完結する理論体系は構造的にありえないということ。

■「不確定性原理」とは?

不確定性原理とは、物質を構成する粒子の運動量と位置を同時に正確に知ることは原理的に不可能だということ。位置と運動量(質量×速度)を同時に知ることはできない。一方を正確に知ろうとすると、一方が不確定になる。※同じ論法により、時間とエネルギーも同時に知ることができない。

■「クオリア」とは?

クオリアとは、主観的体感が伴う質感。波長700ナノメートルの光(視覚刺激)を目を通じて脳が受け取ったとき、感じる「赤さ」がクオリアの一種。

■「無意識(SubConscious)」とは?

無意識(SubConscious)とは、今、意識にあがっていない状態。

■「交感神経」とは?

交感神経とは、自律神経系を構成する神経のひとつ。心臓の働きを促し、血管の収縮、胃腸の働きを抑え、瞳孔を開くなどの作用がある。激しい活動を行うと活性化する。交感神経優位は緊張した状態。

■「副交感神経」とは?

副交感神経とは、外部からの刺激に応じて活動する自律神経系の一つ。交感神経と相反する作用をもち、ホルモンなどを制御している。副交感神経優位はリラックスした状態。

■「ニューラルネットワーク〈神経回路網〉(Neural Network)」とは?

ニューラルネットワーク(Neural Network)とは、脳神経を抽象化し、情報を複数のコンピュータで分割するシステムとしての神経ネットワーク。

■「エンドステート(End State)」とは?

エンドステート(End State)とは、組織でのそれぞれの役割ごとでの成し遂げること。ゴール(夢)とは別物で、正確である必要がある。ミッションがあり、はじめて決まる。(サブミッション)

■「COA(Course Of Action)コース・オブ・アクション」とは?

COA(Course Of Action)コース・オブ・アクションとは、想定される状況を吟味した上での、そのいくつかの状況下で行うべき行動パターン。これは、エンドステートがあってはじめて決定される。

■「エモーションコントロール(Emotion Control)」とは?

エモーションコントロール(Emotion Control)とは、情動のコントロール。上手に感情をコントロールできるようにすること。脳の前頭前野が優位な状態を続けること。

■「アサンプション・アップデート(Assumption Update)」とは?

アサンプション・アップデート(Assumption Update)とは、アサンプション(想定)をアップデート(更新)すること。状況の変化に応じて行動計画を書き換えていくこと。必要に応じて随時行う必要がある。変化に応じてCOAを変える(または変えないという判断を下す)こと。構成員一人ひとりが常時、的確にアサンプション・アップデートする必要がある。

■「デタッチメント・ユニット(Detachment Unit)」とは?

デタッチメント・ユニット(Detachment Unit)とは、刻一刻と変化する環境において、細かい指示を仰いでいる余裕がないなど、上の判断を仰げない状態にあるユニットのこと。すべての構成員がいつでもコマンダーになれる必要がある。

■「ブリーフィング(Briefing)」とは?

ブリーフィング(Briefing)とは、まだ、実際の行動に移る前に、ミッションの共有、手順の確認、想定される状況のシミュレーションなどを確認し合うこと。

■「知識」とは?

知識とは、可能世界から可能世界への到達可能性関数。

■「命題P(proposition)」とは?

命題P(proposition)とは、Pが真であるような可能世界の集合。

■「性質F」とは?

性質Fとは、Fであるような個体の集合。

■「関係R(Relation)」とは?

関係R(Relation)とは、関係Rを持つような個体のペアの集合

■「アプリオリ(a priori)」とは?

アプリオリ(a priori)とは、証明するまでもない、自明なこと。いかなる経験にも依存することなく知ることができるもの。

■「関数・函数(function)」とは?

関数・函数(function)とは、ある可能な「入力」な集合をもち、それぞれの入力に対して「出力」を示す。関数への入力を「引数」(argument)、出力を「値」(value)という。可能な入力の集合を関数の「定義域」(domain)、可能な出力の集合を関数の「値域」(range)という。

コーチング用語辞典のまとめ

いかがでしたでしょうか?

こうした概念を自分なりに定義することから始めてみましょう。また、誰かから何かを学ぶときは、その人がその言葉をどのような定義で使っているかを質問し、考えてみましょう。